相場寸評

株式市場、潮目の変わり目なのか?

7/19の日経平均は-350.34円の27652.74円
15時時点のドル円は、109.943円、
前日の同時点は、109.987円でしたので、
ほぼ同水準。

ユーロ円は、129.763円、
前日の同時点は129.887円でしたので、
12銭の円高でした。

東証一部売買代金は、2兆666億円。

7/19の日本市場は週末のNY市場の下落を受け、
寄付きから大きく下落、その後はもみ合いながら
大引けまで。

現在(15:55)のNYダウ先物は-249ドルで推移。
WTI原油先物は70.64ドル。

さて、マーケットは材料のないまま方向性を
模索している状況のようです。

そんな中、今まで、コロナ禍の経済回復を引っ張
てってきた、中国IT業界、米国の消費者の2大要因に
陰りが見えてきたと市場関係者は危惧している。

中国規制当局によるテクノロジー分野の締め付け
により、中国IT勢の米国での新規株式公開(IPO)が
ほぼ難しくなってきた。

データの重要性と国家安全を結び付ける中国政府の
取り組みもあって中国の個人に関するデータを備えた
アプリが外資も入った企業に握られ、海外で取引されて
スパイ目的で使われたくないということらしい。

これまでは中国が海外のデータをスパイ目的で
利用してきたことを、中国IT企業が米国で上場することで
米資本が入り、逆にそのデータをスパイされる恐れが
あることに中国政府が気づきシャットアウトしようと
する動きです。

しかしこれは、海外資金が中国に入らないことを意味し、
情報を管理しようとすればするほど、米国市場IPOに
より得た資金でさらなる技術開発を繰り返して大きくなった
中国IT企業にとっては大きな打撃になり、中国経済にとってもブレーキになりそう。

もう一つは、米国個人消費の動向、これまで
コロナ禍での政府の大きな給付金等により、消費を
活発化させていた個人消費も長引くコロナ禍の中で
消費より貯蓄へシフトしだしこと。

米国市場にとっても新たなIPOが少なくなることは、
景況感を作り出せないことになり、株価上昇へと
繋がりにくくなる。

また、個人消費が抑えられることは、経済回復の
鈍化を意味し、こちらも株価下落へのシナリオに
なってくる。

どちらにしろ、コロナ禍の中、踏ん張ってきた
金融市場の転換期なのかも。

まずは、今日夜のNY市場に注目しておきましょう。